フライフィッシング

《フライ用品のハンドクラフト》

 
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ロッドのリメイク


◎ブランクの輝きを再生

長い間ロッドを使っているとラインで擦れたり岩にぶつけたりで細かい傷などが付きブランクに輝きが無くなり曇ってしまいます。そんな時はウレタン系バーニッシュ(コーティング材)をティッシュペーパー等に垂らし、そのティッシュでサッとロッドを拭きます。筆で塗ると厚塗りに成ったり均一に塗れませんのでティッシュで拭き取り極薄く塗るわけです。この時使用するコーティング剤はエポキシ系のバーニッシュでは上手く行きません、伸びが悪く艶がなくなります。

注、厚塗りしてしまうとロッドのアクションが変わってしまいます。

◎リールシートの木部(スペーサー)

木製のスペーサーには「木彫オイル」と言う物を日曜大工センターなどで購入し、塗り込みますと木目が鮮やかになり輝きも増します。リメイク時だけでなく購入直後のロッドのスペーサーに施しても効果的です。

◎リールシートの交換

ダウンリング、リング&ポケット等、リールシートがグリップに埋め込まれていない物はリールシートだけの交換が可能です。また、外したリールシートを再利用しない場合は焼いてしまった方が手早く外せます。外したリールシートを再利用する場合は鍋でゆでる方法が良いと思います。

◎焼いてとる方法。

 

1.リールシートのみ交換する時は、グリップとリールシートの間にカッターで切れ目を入れておき、(切れ目を入れる時グリップを傷つけてしまいそうな時は切れ目を入れなくても殆どの場合大丈夫)グリップを濡れ雑巾等で保護します、また。グリップも交換する時は始めに、グリップをプライヤーとカッターを使いコルクを剥ぎ取ります。

 

2.グリップを焦がさない様にガスの炎で1〜2分間リールシートを熱しますが、この時リールシートの木部が燃えてくる事もありますが気にする事はありません。(ブランクまで燃やさない様に注意)

3.1〜2分熱しますと、プライヤー等で引っ張れば簡単に抜けると思いますが、この時絶対にひねったりせずに、真っ直ぐに引き抜きます。抜く時にひねるとブランクが簡単に折れてしまいます。万が一折れてしまった時は、使わなくなった釣竿を糸鋸で切りブランクの中に差しこんでエポキシ系接着剤を使い補強すれば何の問題もありませんから安心して下さい。

◎鍋でゆでる方法。

1.初めにリングのポケット部分だけ火であぶり外す。

2.鍋でリールシート部を熱湯で10〜15分間煮詰めてから引き抜きます。この時はグリップが水につかるとパテ盛りが剥がれて割れ目や穴が目立つように成ったり変色する場合がありますからコルク部分にお湯がかからないように注意しましょう。この時もリールシートを真っ直ぐ引き抜きます、「焼く方法」と同じように絶対にヒネッテはいけません。

 

4.新しいリールシートをエポキシ系接着剤で接着すれば完成です。上の画像は、リールシート(佐々野釣具店オリジナルのダウンロックタイプ、パウエル・リールシート)の交換と同時にグリップを台所用漂白剤で漂白して綺麗にしました。グリップに頑固な汚れ、傷等がある場合は細かいサンドペ―パ―等で軽くこすれば綺麗に成ると思います。

注、シマノ・フリーストーンは上記何れの方法でもリールシートは外せませんでした。削り取るしかないようです。

◎リールシート&グリップの交換

1.上記「リールシートの交換」の要領でリールシートを外し、グリップはプライヤーなどで剥ぎ取ります、この時ワインディングチェックは付けたままにしておき、グリップをリールシートとを付けてワインディングチェックまでの長さに合わせる様にします。

ワインディングチェックはロッドの径に合っていますので動かすと径が違ってしまいますのでグリップ+リールシートの長さで合わせるのです。ワインディングチェックを多少位置を変えることは出来ますがワインディングチェックの位置を変えるとフックキーパーの位置も変更することになります。

2.新しいグリップに空ける穴は出来るだけ小さくし、ロッドのバッド部分がやっと入る大きさ迄にします。エポキシ系接着剤を使い、バット部分からグリップ&リールシートを入れればOKです。

◎ガイドの取り外し>

1.トップガイドはライターの炎で数秒間熱すれば簡単に取れます、この時もリールシートの取り外しと同じように必ず真っ直ぐに引き抜きます。ひねりながら抜くとティップが折れてしまいます。

2.スネークガイドなどは、カッターでガイドの足の部分のエポキシを一部を剥ぎ取り、(ガイドの脚の部分からだとブランクに傷をつけずに済みます)削ってスレッドが出た部分から、スレッドを引っ張って取り、残った部分は「爪」又は「下敷きの切れ端」などで削り取れば簡単に取れます。剥離材を使う方もいらっしゃる様ですが、この場合は気を付かないとブランクまでおかしくしてしまいますので気を付けてください。

3.上記「1〜2」の処理後、ロッドビルディングと同じ要領でガイドを取りつけ完成です。

尚、ガイドを外した後は跡が残るのでガイドの位置の変更は出来ないと思います。