フライフィッシング

《フライフィッシング入門》

 
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【初心者の方へのフライフィッシングのノウハウ】

1.フライフィッシング全般のアドバイス

★釣行場所の選定
いい加減に放流されていないな川へ行っても釣れません。釣行前には釣り場ガイド等の本やINETで下調べをしてからが良いと思います。しかし、釣り場ガイドなどは最新の本でも殆どの場合内容は過去のデータの再編集と多少の加筆から成っていますので、ガイド本などは参考程度に考えた方が無難で、一番間違えないのは現地で入漁券を買うと貰える”漁協が出している案内図”が一番確かで、この地図を貰うだけでも入漁券を買う価値があるの同時に、釣り師として購入は当然の事です。

★服装
入門コーナーでも言いましたが、ズボンは「ナイロン+ポリエステル」 の物が水分(汗や水)を吸わずに快適です。シャツも釣り用の化学繊維(ナイロン+ポリエステル等)の”長袖が”ベストです。上流部まで行く時には特に長袖が必用で、草木の刺、毒虫、突き出た枝などから守られます。

★糸の結び方
最近はラインの先にリーダーループを取りつける方が殆どだと思いますが、この場合リーダーのバッド部分にもループを作りますが、エイトノット・ループやサージェンズ・ノットループが簡単で素早くできると思います、またティペットを結ぶ時もエイトノットやサージェンズ・ノットが良いと思います。私は個人的にサージェンズ・ノットは結んだ後リーダーが「く」の字に曲がるのが嫌でエイトノットです。

フックとティペットの結び方は、殆どの方だインプローブド・クリンチノットだと思いますが、この時糸と糸を絡める回数は4回がベストです、多すぎると摩擦でかえって弱くなります。他にもユニボット、タートルノットなどで結びますが、私は結ぶのが簡単なタートルノットを多用し、糸が太い時だけクリンチノットで結んでいます。どんな結び方にせよ”慣れ”が一番肝心で、釣り糸の強度は糸自身ではなく(傷のない場合)結び目が一番弱いのです。
当然、糸に張りのある「フロロカーボン」は結節保持力(結び目の強さ)が弱く、柔らかな「ナイロン糸」は結節保持力は高くなります。

ナイロン糸(フロロを含む)を結ぶ時は滑りを良くし、摩擦熱を押さえる為必ず結び目は唾などで濡らしてから締め込みます。結び方が分からない方は「東レ」、「ユニチカ」のページでも説明されています。X表示と号表示の関係はこの別ページにあります。

★リーダーループとリーダーリンク
リーダーとラインを繋ぐ場合、最近は殆どの方が”リーダーループ”と言う製品で繋ぐと思います。私も10年以上”リーダーループ”を使っていましたが、先日釣場で臨時にリーダーリンクを使う事になったのですが、久しぶりに使ってみると此が凄く良いのです!!ガイドの通りはループに比べて格段に良いし、何よりも空気抵抗が少なく低番手ロッドでもキャスティングがスムーズです。リンクは「素人ぽい」と言って嫌う方も多いですが使い勝手は格段に良いと思います。当然それ以来私は「リーダーリンク」を使用しています。下記にそれぞれの欠点と利点を書きます。

◎リーダーループ・・・空気抵抗が多くキャスティングに難あり、ループの部分から水に沈む、ループ部分が手前にきた時ガイドを通り難い。

◎リーダーリンク・・・素人ぽい、寒い時にリンクが欠けてしまう、リーダーが抜けてしまう事がある。

★リーダー&ティペット
最近はロングリーダー・ロングティペットが当たり前に成っていますが,初心者のうちは余り長いものは思ったところにフライをプレゼンテーション出来ず,かえって釣果を落とす結果に成ると思います。ご自分の上達具合に合わせてリーダーの長さを調節する事をお勧めします。また硬めのリーダーの方が綺麗にターンオーバーしやすいようです。

渓流でヤマメを相手にしていると分かると思いますが,一つのポイントから同じ渓魚が2度出ることは殆ど無いと(渓魚が同じポイントに戻った場合や、定位して居る場合を除き)思いますので多少「リーダー&ティペット」を短くしても正確なキャスティングが重要になります。但し、これは小規模な渓流の事で、渡瀬川とか千曲川など流れの比較的ゆったりして水流の多い川では別で、川の規模によりリーダーの長さも変えると良いと思います。
源流部の様な、段差があり落ち込みが続くような渓流ではロングリーダーにする必用は全くなく、ショートリーダーでティペットも太めで何の問題もありません。里川の様な規模の大きな渓流や大きな淵などで初めてロングリーダー&ロングティペットが威力を発揮します。

各社リーダーの比較
キャップス(上州屋で販売しているグリーンのパッケージ)・・・糸が非常に柔らかくヨレ易い、ターンオーバーが難しい。
アクロン・・・程々のしなやかさターンオーバーも問題ない。昔は品質が悪く使えなかったが最近は品質も良った。
バリバス・・・堅めのラインでターンオーバーし易い。
マキシマ・・・しなやかさも程々でターンオーバー、品質も問題ないがラインの一部分が茶色のため渓流では見づらくリーダーを掴む事が難しくなる。
私は長い間バリバスを使っていましたが、たいした意味はないのですが最近アクロンの品質が良くなったのでアクロンに変更しました。初めての方にはターンオーバー性能が良い”バリバス”がお勧めです。

★ウェーディングシューズが壊れたら
使っている内にウェーディングシューズの縫い合わせ部分の糸が切れて素材が矧がれてくる事があります、特に土踏まずの上脇に水平方向に縫い目があるクツに多い様です。この時は普通のクツの修理屋さんで縫い直して貰い縫い目に瞬間接着剤を染みこませると強度が倍増します。(縫い直しただけですと、針の通った穴が大きくなってしまい直ぐに壊れる様です)
購入後、使用前に縫い目に瞬間接着剤を垂らせばベストです。

★川を渡る時の注意
川を渡る時には真横や上流に向かって斜めに渡ると非常に渡り難く危険です。多少逆戻りする事になりますが、下流に向かって斜めに渡ると安全で渡りやすいものです。

★入渓時の注意
林道など交通量の少ない道に車を駐車していると、釣り師を狙った車上荒の標的に成り易いので貴重品は必ず持ち歩きましょう。また見える所に小銭などが置いてあると、「金目の物がある」と言う合図に成ってしまいますので、貴重品は無くても小銭は隠しましょう。

★フロータント
最近はフロータントの性能も良くなり、不要な裏技かもしれませんが、市販の液体フロータントにミューシュリン(グリンーン)を少し混ぜると浮力がまします、当然ミューシュリンを入れ過ぎるとフライがベタベタに成りますので注意してください。
私は最近パウタータイプ、リキッドタイプ共にスプレー式が多用する様になり、瓶に入った物は殆ど使いませんけど。

★木の枝を釣ってまった時
キャスティング中フックが手の届かない木の枝に引っかかることはよくあると思います、この時はラインを可能な限り巻き戻し、引っかかった枝の所までトップガイドを持って行き、ラインを押さえたままロッドで上下に揺らすとティペットを切らずに案外と取れます。勿論、力を入れ過ぎればティップを折ることに成りますから程々にします。殆どの場合ティップを折る前にティペットが切れると思いますけど!(^_^;)

★移動中のフックの格納方
ロッドにはフックキーパーが付いていますが、最近はロングリーダーの為そのままフックをキーパーにフックを掛けると、ラインがリールに巻かれて、ラインがティップから出なく成り(リールに巻かれてしまい、ティップから出るのはリーダーだけに成る)、次にラインを出すときに非常に出し辛くなります。そこでライン(リーダー)をリールの後側を回しフックはティップ寄りのガイドに掛けるのが普通です。文書だと説明し難いのですが、ラインは、「ティップー>リールの後ろ側ー>チップよりのガイドへフックを掛ける」と成るのです。リーダーの長さに合わせ、リーダーとラインの継ぎ目がティップより全部出る様な位地のガイドに掛けます。但し、この方法もリーダーの長さがロッドの全長の倍までと言うことに成ります。

★転んだ先の杖
渓流のFFを始めると必ず転倒する事があると思います,渓流で転倒しそうに成った時に初心者の方はロッドを守ろうとすることが多いようです,ロッドを守り手から離さないと身体へのダメージが増すばかりでなくロッドへのダメージも(折る)多くなります。渓流で転倒しそうになった場合はロッドを投げ出した方がロッドも身体もダメージが減ります,ためらわずロッドを投げ出しましょう!

★リーダーキャスト
ある程度なれて来ると,釣果を求めて沢などの小渓流へ入渓する事も在ろうかと思います,その様な時にはリーダーキャストを使う事に成るおともいますが,この時ロッドから出す部分を完全にリーダーだけにしますと非常にキャスティングが難しくなります,リーダーキャストの時にはショートリーダーを使いフライラインをロッドティプから10〜20センチ程出したほうが完全にリーダーだけにするより遥かにキャスティングしやすくなります。

★車
釣行中に車の鍵でも無くしたら大変です、合い鍵を作りベストの中に絶えず入れておくようにすれば安心です。(合い鍵を入れっぱぽなし)
釣りに行けば林道へ駐車する事もも多くなると思います、この様な場所では車上荒らしも考えられますから車中に貴重品を置くのは絶対にダメです。貴重品は持って行きましょう。


2、釣果を上げる為のアドバイス

★早起き
何と言っても釣果を上げるためには「早起き」が最大の要因です。C&R等で魚が大量に溜まっている場合を除いて、先行者が沢山いるような渓流では幾ら上手な方が釣っても、釣れる数はたかが知れています。早起きして渓流に一番で入り、誰かに上流に入られるまでが最大の勝負です。

★遅合わせ
この事は本などでもよく見かけると思いますが、ドライフライで渓魚の出方に合わせて「パン!パン!」と反射的に合わせてはいけません。早合わせをすると、溪魚が上を向いている内に合わせ、口先でくわえただけでしっかりフッキングしない、合わせ切れする等々。悔しい思いをするだけです!凄い勢いで渓魚が出てくると、直ぐに合わせないとフックを離してしまう様な気がしますが実際には釣れる魚(しっかりフックをくわえた渓魚)は直ぐには離しません。
溪魚が凄い勢いで出て、フッキングしない様な時は殆どの場合溪魚がフックを咥えず、脇に出ているか、鼻先でフライを突いているだけです。

★丹念に流す
最近の渓流は何処へ行っても入渓者が多く渓魚がすれている為、フィーディングレーン(渓魚が餌をとる流れ)からほんの少し外れても出てこない事が多いようです、その為に丹念にポイントを探る必要があると思います。丹念に探るとは何回も同じ所を流すという事ではなく、同じ流れでもポイントを少しづつずらして細かく探ると言う事です。

★フック
ご自身でタイイングをされるようになるとフックにも気を遣うようになると思いますが、バーブレス(返しが無い)フックがフッキングが非常に良く、軽く合わせただけでも着実にフッキングしてくれます、バーブの付いた物と比べると数段とフッキングが良いようです。バーブレスを使う場合の注意としてはランディングネットが必須となり此がないと取り込みで逃がす事が多くなります。バーブレスだからと言いやりとりの途中でバラス事は殆ど無いように思います。(偶にはある)
余談ですが、私は長い間何に疑いも持たずにティムコのフックを使っていましたが、ここ2〜3年他社の物を遣うようになり、比べてみると。。。ポイントの鋭さ(フッキングしやすさ)では「がままつB11-B」>「ジャスティス981」>「ティムコ102Y」と言う順番で、ワーやーの太さ(鈎の軽さ)「ジャスティス981」<「がままつB11-B」=「ティムコ102Y」の様な気がします。 また、ジャスティスは返しが小さくバーブレスに抵抗を感じる方にはお勧めです。
どれを使うかは皆様の判断ですが、私は「がまかつB11-B」です。

★はじかれる(ばらし)
あわせた時にはじかれてしまう事も有りますが、「はじかれ」易い原因には”ファーストアクションのロッド”や”フックの延び”が原因に成ります。フックの延びと言っても合わせた時一時的にゲイプが広がると言う意味で、延びきってしまうと言う事ではありません。従って”ファーストアクションのロッド+ファインワイヤーのフック”が一番はじかれやすくなり、”スローアクションのロッド+ヘビーワイヤーのフック”がはじかれ難いという事です。勿論、これは全く同じ条件で使用した場合の確率の問題ですから、一番はじかれ易い条件でも慣れてしまえば全くはじかれ無い方もいらっしゃいます。

★フックサイズとティペット
渓魚がすれていて、出が悪い(喰いが悪い)時にはフックサイズを落とす事と、ティペットを細くするのが基本だと思います。渓魚が早い(スレて)時は「ティペットを細くする&フライを小さくする」ー>「フライをくわえた時の異物感が減る、その時ティペットの抵抗も減る」&「ドラッグが掛かりにくい」ので渓魚がフライをくわえてから放すまでの時間が長くなり、力を抜いてゆっくり合わせても大丈夫になります。

★水温
一般的に5℃〜17℃が適水温と言われ、10℃前後でしたらベストだと思います。