フライフィッシング

《フライ用品のハンドクラフト》

 
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ランディング・ネットの製作 2

ランディングネット製作時のノウハウをまとめて見ました。


 
◎グリップ材を糸鋸でカットする時、手動の糸鋸ですと90度(直角に)切れないと思いますが、糸鋸でカットした後材料を雑誌とか板切れに乗せ、外回りの真っ直ぐなビンに紙ヤスリを巻き付け、瓶の底が机から上がらない要して擦ると90度に成ります。(上記写真参照)これで90度にすると同時に外側を綺麗に整形します。 この時サンドペーパーを台となるカンやビンと両面テープで貼り付けると作業が一段とはかどります。

 

◎グリップの切断面を平らにサンドペーパーを掛ける場合、事前に鉛筆で”X”を書いておくと削れた目安に成ります。

 

◎グリップとフレームを接着する時は、一時的にグリップを上の画像のように(フレームと平行に)削るとクランプで確実に押さえられます。成型時には削り落としてしまうので全く問題有りません。
 

◎内張を張る場合
グリップとフレームを接着後にグリップの股の部分を糸鋸でカットします。

内張用の材料

 

◎フレームの溝を切る時は、鋸の下に板切れ等を厚さが均等な物を引き、フレーム材の真ん中と水平に成るように調整し、下に引いた板から鋸をはなさず水平に動くようにします。この時下に引いた板とノコギリを両面テープで貼り、ノコギリの上には木片などを取っ手の代わりにつけそこを持って引くと綺麗に溝が引けます。

 

◎電動糸ノコでグリップを切る場合、綺麗に切るのには相当慣れが必用な様で、目的の大きさより一回り大きくした方が良いようです。ぎりぎりの大きさに切ろうとても切り口が波打つ部分が出来て、それに併せて整形すると完成時一回り小さくなる事が多いようです。電動糸ノコを使う場合、廃材等で必ず練習をすることをお勧めします。なれれば綺麗に切れると思います。

◎手動のイトノコを使う場合は、ノコギリで大体の形に切りディスクグラインダーでカーブを整形した方が綺麗に出来ました。一番良いと思った方法はノコギリで大体の形に切り、大きなカーブ部分だけおおざっぱに(1〜2mm大き目の位置で)切り、最後にディスクグラインダーでカーブを整形した方が”一番楽”で”綺麗”に成るようです。慣れれば糸ノコで綺麗に切断出来ると思いますが堅い材料を手動のイトノコで切るのは至難の業でした。!(^_^;)

手動のイトノコ・・・・・・・・「厳しい」の一言です。道具が此しかない場合整形済みのグリップを購入した方が良いような気がします。

電動イトノコ・・・・・・・・・・一つ間違えると内側に切り込み素材を駄目にする事がある、綺麗にカットするのに慣れが必要。

ディスクグラインダー・・・・重い、うるさい、同じ所に長い間当てると素材が焦げてしまう。

★現在は私の場合、電動イトノコ、ディスクグラインダーの両方を使っています。特にグリップ上面にふくらみを持たせる時(フレーム材よりグリップの厚みを大きくし弧を描いたグリップにする時)ヤスリを手作業で行うと、素材か堅いため大変な労力で、この時曲面をおおざっぱにディスクグラインダーで削ってしまうと作業が大変楽です。(下記画像参照)

◎ドリルは出来れば小型のリューターとかルーターと言われる小型の物の方が手ぶれが無くフレームの穴の位置が綺麗に出来ます。ただグリップのお尻にヒートン等付けるには普通のドリルが必用です。

◎万が一フレームとグリップの間に隙間が空いてしまった時にはエポキシ系接着剤をラッカーシンナーで薄め隙間に流し込みます。ラッカーシンナーで薄める事で小さな隙間まで接着剤が入り込みますし、固まってしまえば薄めない物と変わり有りません。また、この時下記と同じようにバーニッシュで埋める事も出来ます。

◎素材の凹み、皮が入り、えぐれている部分などはロッドビルディングなどに使うエポキシ・コート剤(バーニッシュ)で埋めると味のある物に成ります。深く広い部分をエポキシ系接着剤で埋めてしまうと接着剤の色で(乳白色)うっすらと曇ってしまいますが、エポキシ・コート剤を使う事で透明で綺麗な物に仕上がります。

◎エポキシ系接着剤は30分硬化型でも大丈夫ですが1時間硬化型の方が良さそうです。クランプで止める時、接着剤でクランプが滑り結構手こずる事があり1時間硬化型の方が安全だと思います。

◎塗装は初めに木彫オイルを2〜3回塗る事で木目が綺麗にでます。その後、塗装と交互に#600程度の耐水ペーパーで磨き塗装時のデコボコを除きながら10回程度重ね塗りをします。塗装後、最後に耐水ペーパー#600ー>#1000で磨きます、その後コンパウンドで磨くと鏡面に仕上がります。 コンパウンドは一度で済ませてもかなり綺麗に仕上がりますが、面積が小さいので3度コンパウンドを掛けてもたいした手間ではありませんので「細目」ー>「中目」ー>「極細」と順番に磨くと仕上がりが格段と上がります。

◎塗装はウレタン系ニスを塗りますが、薄めて塗らないと磨いたときに剥離してしまうようです。綺麗に仕上げるには薄めで重ね塗りをした方が良いようです。

◎網を使ったランディングネットの場合フレームの穴の数とネットの編み目の数を合わせないとフレームに付ける時綺麗に出来ません。(手持ちのネットを見てください)従って、ピッタリと合わせたい場合は事前に網を買い、編み目とフレームの穴の数を合わせるか?、網も自身で編まないと成りません。しかし穴の数と編み目の違いが少ない場合はフレームの一番手元に近い部分で調整すれば何とか綺麗に付くと思います。

◎最近流行のキャッチ&リリース用のネットでしたら穴の数は関係有りませんから、適当な間隔(15mm程度)でネットと関係なしにフレームに穴を空けても大丈夫です。手芸店で販売しているメッシュ生地などでフレームの内週に合わせた大きさに作ればいいと思います。C&Rネットが一番簡単で綺麗に出来てお勧めです。

◎上州屋など大手釣具店へ行くと「ロールネット」と言う反物状のネットを切り売りしていますので、此れを加工すれば案外良い物が出来ると思います。

◎木目が綺麗に見えるように塗装前には「木彫オイル」を何回か塗ると、より木目が鮮やかに成ります。

◎製作途中、紐で縛った痕やクランプの痕が残って、サンディングでは取れそうもない場合、ティッシュ等を濡らし暫く当てておくと(下図)、完全に直すのは無理ですが”ある程度回復”します。(材質やへこみ具合に依っては戻らない場合もあります)

◎ランディングネット製作部品はオンラインショップ「リバーイン」等で良質の材料が入手可能です。また、Yahoo!オークション等でも入手入可能です。
尚、当HPと上記紹介両店は一切関係御座いません。


こんな物作ってみました。(溝切り用工具)

画像を見て頂ければ構造はおわかりかと思いますので詳しい説明は省きます。日曜大工センターで都合の良い(”溝引き鋸”と言っと思う)物が有りましたので、それにフレーム材の余りでガイドを付け、フレームの溝を切り工具として作ってみました。

これがなかなか優れもので快適で、自分でもこれ程上手くいくとは思いませんでした。勿論、普通のノコギリを使う方法と比べて失敗も有りませんし、フレームの真ん中に綺麗に溝が引けます。
ただこの「溝引き鋸?」は余り販売されていないようで、「何か良い工具は無いか?」と3軒の日曜大工センターを回り置いてあったのは一店舗のみでした。

ちなみに、ドイト戸田店と言う店でしたがローカルな店なので・・・ハンズ辺りでも在りそうに思いますが?